日本で最大級の求人専用検索エンジン「indeed」ですが、その基本事項などは意外と知られていません。求人広告を掲載しても効果的なノウハウを知らなければ、膨大な情報の中に埋もれてしまい、求職者の目にも止まりにくくなるのです。 そこで、この記事では、indeedの基礎知識から、運用方法、そして、どのようにすれば求人の効果があがるのかについて、詳しく解説していきます。
まず、最初の章では、基本中の基本である、indeedと ほかの求人サイトとはどのように仕組みが違うのかということを解説していきたいと思います。
現在、多くの企業が「求人サイト」を運営しています。例えば、この記事を読んでいる読者の方もよく知る「タウンワーク」や「フロム・エー」など、多くの求人層に浸透している大手求人サイトもあります。 ただ、これらのサイトと indeedとは根本的に仕組みが違っています。求人サイトというのは、言わば、紙媒体である求人誌のWEB版で、運営するサイトに人材を求める企業が求人広告を出稿して、その広告を求職者がサイトへアクセスをして閲覧するという仕組みです
当然、該当の求人サイトでは、そこに広告を出稿している企業しか掲載されていませんから、企業側にしてみれば該当サイトを見る求職者にしか訴求できません。企業がさらに広く求職者に訴求したい場合には、複数の求人サイトに広告を出稿する必要があるのです。
一方で、indeedの仕組みを見てみましょう。indeedは、上記のような「求人サイト」ではありません。求人情報に特化した「求人情報検索エンジン」なのです。
簡単に言ってしまうと、indeedの機能はネット上にある多くの求人情報を自動で取得し提供をしています。それは、上記のような求人サイトに出ている情報も、ネット上に無料で出ている求人情報もすべて、です。
つまり、求職者から見れば、indeedのみで現在の求職情報がほぼすべて閲覧できることになります。一方で、企業からすれば、個々の求人サイトよりも多くの求職者に訴求できることになるのです。
「求人専用検索エンジン」というと、少し難しく聞こえてしまうかもしれませんが、そのようなことはなく、多くの方が普段使用しているグーグルなどと同じと考えてください。
ただ、検索されるのは、「求人情報」に特化されています。indeedでは、勤務地とキーワードという検索項目があり、それを組み合わせて検索していきます。
もちろん、一部の求人サイトのように会員登録をするなどの手続きは不要で、気軽に簡単に求人情報が閲覧できることが魅力です。そのため、閲覧数も膨大な数になり、月間で約4000万回となっています。
このように膨大な閲覧者数を抱える求人メディアとして、効率的な採用を目指す多くの企業からindeedは注目を集めているのです。
Indeedに広告が掲載されるには、大きく2つの方法があります。
1つ目は無料掲載です。これはindeedの大きな特徴であると言えるでしょう。例えば、自社のサイトを持っている企業で、サイト内にリクルートのページを持っていれば、自動的に無料で掲載されます(indeedの掲載規定を満たしていることが条件です)。
また、無料掲載の方法にはもう一つあります。「オーガニック求人枠」というもので、indeedが指定するフォーマットに入力をして、掲載する方法です。
無料で掲載されるということはindeedの大きな特徴なのですが、注意したい点もあります。indeedでは掲載される条件として、さまざまな項目を設けています。その条件に当てはまらない情報は弾かれてしまいますので、それなりの知識を取得する必要はあります。
また、検索でヒットするには、キーワード設定や効果的な職種名など、検索エンジンならではの対策も必要になってきます。こちらもかなりの知識が必要になってきます。
多くの求人サイトで掲載料金は、掲載の順位やコンテンツの内容、期間などで価格が決まっていました。
一方で、Indeedの有料掲載は、「クリック課金」というシステムを採用しています。この方法は「成功報酬型」とも言えるシステムで、企業側が1クリックに払う上限金額を設定しておき、クリックされたときにだけ料金を支払うというものです。クリックの
上限単価や1日の上限など企業側が自由に決めることができます。
有料掲載の場合、当然のことですが、無料掲載よりも上位で見やすい位置に情報が掲載されます。それに加えて、有料情報の間でもさまざまな条件によって掲載順位が変化していきます。「クリック単価」もその条件の一つですが、単価が高いからと言って効果がどこまでも高くなるわけではありません。関連性の低いキーワードにも反応してしまう可能性がありますので、適正価格を知る必要があります。
indeed運用するメリットは非常に多くあります。ご紹介してきたように、月間約4000万もの閲覧数がありますから、月間数百万と言われる求人サイトよりも大きな訴求力があることは明白です。
また、情報社会の現代では、SEOに強いのも大きなメリットです。indeedは信頼性が高いため、グーグルなどの検索エンジンでも常に上位表示される可能性が高くなります。それは、訴求力とともに、企業の信頼感を高めることにもなるでしょう。
そして、コスト面でもメリットがあります。クリック数により費用が発生するシステムですから、無駄なコストは発生せず、費用対効果の面で非常に優れた採用戦略となり得るでしょう。
一方で、indeed運用するデメリットも当然ながら考えられます。
まず、応募があまり来ない、という事態です。これは無料掲載を利用する場合によくあることで、掲載順位の問題です。有料掲載でも、indeedでは情報数が膨大なため、上位掲載の格差が出ることもあります。しかし、この問題は運用管理が上手くできれば、解決できます。
もう一つは、掲載するに当たり、多くのガイドラインをクリアする必要があることです。コンテンツの内容を熟慮してガイドラインに合わせないと、掲載できないこともあるので、注意が必要です。
ここでは、indeedで求人広告を運用する際に気をつけておきたいこと、また効果的な求人広告を作るにはどうすれば良いのかといった内容についてご紹介します。
indeedにおける求人掲載の質については、オーガニック検索に関するガイドラインを確認しましょう。この「オーガニック検索」とは、indeedの無料広告枠のことを指しています。Indeedで検索を行うと、このオーガニック求人が検索結果の大部分を占めています。そのため、ガイドラインに沿った求人掲載を行うことによって、求職者に質の高い内容を届けることが可能となるわけです。
そこで、indeedに求人を掲載する場合に念頭に置いておくべきことをいくつかご紹介していきます。あらかじめ確認しておきましょう。
求職者が求人を見た時に、わかりにくい内容は避ける必要があります。求職者は不適切であったり抽象的な内容が記載されている広告を見ても応募するという考えにはならないでしょう。そのため、抽象的な内容の広告の場合は検索結果が制限されることがあります。
また、求職者が応募する場合の手続きについては、シンプルなものにして複雑な手順を踏ませないことも大切です。
広告のタイトルを設定する際には、職種名を明確にします。注目を集めるためだけの文章や、余計な情報は入れないように注意が必要です。また、職務説明欄については、求職者が求めるであろう詳細情報や、求人活動を行う企業が重要と考える内容を記載します。
indeedは求人に特化した検索エンジンであることから、求人に関係ない掲載内容は求職者には表示されません。スパムや詐欺を目的とした内容などはもってのほかです。
indeedで求人広告を掲載する際には、正確な情報を記載することが必要です。例えばどこで働くことになるかといった「就業先所在地」や、どのような仕事を担当することになるのかといった「職務内容」などに加えて、応募先企業が採用活動を行っているのか、またはリクルーターによる代理での採用活動を行っているかなど、正確な情報のみ記載します。
また、自社と関係ない職務内容は記述しない、という点も必要です。
応募が受け付けられたことや面接の日程など、応募者にとっては選考プロセスに関わる通知が必要になります。さらに、選考過程で必要となってくるのが、応募者のプライバシーを尊重すること。選考を行う中では応募者の個人情報を知ることになりますが、これらの情報を安全に守ることが大切です。
求人広告を行う場合には、実際に人材を採用する際に利用するという点に注意しましょう。そのため、求人広告を掲載しようとする際には、実際に募集されている仕事に関する広告のみにとどめます。応募者の目を引くことだけを目的としたシステムの利用は行わないようにしてください。
また、indeedのシステムは、最新かつ最も関連性のあるコンテンツを表示できる仕組みとなっています、そのため、広告を短期間のうちに再掲載するなど、露出度を高めようとする行為は行わないようにしましょう。
条件を満たす候補者である場合には、年齢や性別、性的志向などに関わらず利用が可能となっていますので、幅広く候補者を検討しましょう。
ここでは、費用対効果の高い方法につて解説していきます。
従来型の求人サイトは、紙媒体でも求人広告を掲載すると費用が発生します。もし広告掲載期間に応募が1件もない場合でも、期間や掲載箇所など、契約通りの料金を支払わなければなりません。また、人材紹介サイトを利用して採用が決まった場合、成果報酬として費用が発生します。サービスによって異なりますが、数百万円単位でかかってしまう場合もあるのです。
Indeedは運用型広告であり、自社の求人広告へのクリック数によって料金が発生します。クリック数が全くなくて、応募者もいなければ費用はかかりません。Indeedで採用が決定しても、人材紹介サービスのように成果報酬がかからないのも特徴に挙げられます。また、自社で管理画面から管理を行えるため、求人効果が上げる対策はもちろんでき、費用をかけたくない場合は広告を停止できます。
無料掲載だと、有料掲載のように料金がかからないためコストダウンできると考えがちです。しかし、無料掲載の場合、求人情報が埋もれやすく上部に表示されない可能性があります。無料版は自社での運用が前提であり、正しい知識を持って適切に利用しなければ、思うような求人効果は見込めません。
有料掲載にすると、費用はかかりますが、クリック数の向上につがったり、求人の改善に役立つデータを取得できたりするなどのメリットがあります。注目の企業枠へ求人が掲載されるため、応募率がアップする可能性もあります。
求人についてノウハウが全くない場合、ただやみくもに使用しても求人効果を高められず費用ばかりかかってしまう可能性があります。そのような場合、全ての運用を代理店に依頼すると効率的です。
一方、ある程度の求人ノウハウが既にある方や、現在は代理店に依頼しているけれど今後は自社運用も見据えている場合、一部の運用のみ代理店に任せる方法もあります。自社の採用部門が充実し、ノウハウが十分に蓄積できたら自社運用に切り替えればコストダウンにつながります。
できるだけ早く人材を集める方法についてご紹介していきます。
募集要項の内容に具体性がなく薄いものだと、応募の候補にすら入れない可能性があります。 求職者の目に留まりやすくするためには、仕事内容を分かりやすく記載したり、実績や成果を数字で表現したりするのもよいでしょう。
より多くの人からみてもらうようにするためには、求人に関する情報を多く表示させるオプション機能を用いるのがおすすめ。 多少コストはかかりますが、求人媒体によっては優先的に求人情報をアピールしてくれるので、より多くの応募者を集められる可能性が高まります。
募集者の幅を広げるのもおすすめの方法。人員が不足している場合、未経験者の雇用も視野に入れると求人効果を高められます。チャレンジ精神が旺盛な方や意欲的なタイプであれば、未経験でも仕事を吸収するスピードも早く、欠かせない人材へ成長できる可能性もあるのです。
現状よりも効果を出すために対策することについて解説していきますので、チェックしていきましょう。
Indeedを活用して応募者を増やしたり、今よりも効果を出したい場合、求人アナリティクスのデータを分析して、企業側と求職者がマッチしやすい原稿を作ることが必要です。
求人アナリティクスを用いると、データ動向や自社の求人情報がどの程度見られているかなどの情報を数値で確認できます。詳しいレポートを出力できるため、分析して、今後の戦略をたてることが可能。求職者はどのようなキーワードで求人を検索しているのか下記の情報を分析すると、具体的な対策法がわかります。
自社の求人の採用ページを強化すると、応募者を増やすことにつながるため、こちらも対策しておくとよいでしょう。募集要項やPR情報の記載には注意点があり、求職者側から見て、なぜ求人を募集しているのか、どういった企業なのかイメージさせる必要性があります。
Indeed広告は常にデータを見つつ分析や改善など、細かな運用をしていく必要があります。そのため、Indeedの運用ノウハウがある広告代理店に依頼するのもひとつの手段であると言えます。広告代理店が運用ノウハウを持っているかを見極めるために、自社と同じ業種でIndeed広告の運用をしたことがあり実績をあげられているか、改善の頻度などについても確認しておくと良い会社が見つかるでしょう。
求人広告を掲載する上では、ルールを守った上で求職者に効果的にアプローチできる内容を考える必要があります。求職者の中には、待遇面を重視するという方も多いでしょう。しかしその部分のみでは、その仕事の魅力は伝わりませんし、実際に自分がその企業で働く姿をイメージすることもできません。
そこで、ここでは、具体的にどのような求人広告が効果的といえるのかを考えてみます。具体的な例を挙げながら、どのような広告であれば理想の人材を採用できるのかを見ていきましょう。
採用活動を行う上では、「どのような人材が欲しいか」という点をイメージすることが大です。しっかりと希望の人物像のイメージを持っておくことで、さらに採用したい人材像を明確にできるので、選考時にブレが起こったり、採用した後にギャップが生じたりすることを防げるでしょう。
企業が求める人物像としては例えば「変化に柔軟に対応できる」「自ら考え、行動できる力がある」「論理的な思考力を持っている」など、それぞれの企業によって異なります。さらに、同じ企業内でも人材を採用する部署によっても求める人物像は違うものになるでしょう。この点に関しての求人広告の例としては、下記のようなものが考えられます。
例:営業部は少数精鋭のメンバーで動いていることもあり、自分で率先して動ける方を募集しています。目標達成のためにはどう動くべきか、自ら考えてチャレンジできる人材を求めています。
求人広告には職種を記載する必要があります。もちろん求職者もこの部分をはじめに見るため、どのような職種を募集しているのかを具体的に、かつ簡潔に記載しておきましょう。うっかり社内用語を使ってしまいがちですが、求職者にとってはわかりにくかったり、業務内容が全く通じないこともあるでしょう。例えば下記のようにわかりやすく記載するのがポイントとなります。
例:飲食店向けの広告提案営業、接客・レジ業務、書類作成やデータ入力業務 など
求人広告に仕事の概要を記載するときのポイントは、具体的な仕事内容だけではなく、募集を行うことになった背景やどのような職場環境かといった内容を可能な限り詳しく書くという点が挙げられます。仕事の概要についても求職者が必ず確認し、重視する内容となっていますので、しっかりとした内容を記載しましょう。
業務内容については、担当することになる主な業務内容を詳細に記載しますが、この時にリストにするとわかりやすくなります。また、同じような業務を行っている方の「1日の流れ」を記載しておくと、求職者自身が働く際のイメージを持つことができるでしょう。
また、求人広告には基本的な労働条件を記載する必要があります。記載すべき内容は下記の通りです。
また、求人広告には応募要件も記載します。応募要件として考えられるものは「これまでの経験」や「学歴」、「資格やスキル」といった内容が一般的ではありますが、「接客が好き」など担当する業務に必要な特性がある場合には記載しておきましょう。ただし、応募要件をあまりにも多く記載しすぎると応募者が集まりにくくなり、逆に少ないと理想とする人材とマッチしない可能性が出てきます。どのくらいの応募要件を記載するのが良いのかをしっかりと検討しましょう。
また、募集に関して性別や年齢を限定することは禁止されていますので、注意が必要です。
indeedに求人広告を掲載して、実際に効果を出すにはどうしたら良いのでしょうか?
それには、indeedのガイドラインやシステムを理解することです。更に言うとすれば、indeedのアルゴリズムを理解することです。もちろん、アルゴリズムなどの詳細は非公開となっていますが、ITの専門知識があれば、ある程度の対策は出来ます。これらのノウハウがあれば、indeedへの求人は大きな効果をあげることになるでしょう。
ただ、一般的にはこのような運用をおこなうことは、非常に困難です。そこで、indeedの運用を代行する企業があります。
もちろん、indeedでも運用代行を認めていて、認定制度に参加している企業をindeed認定パートナー企業と言います。
indeed有料掲載の運用方法は、ご紹介したようにシステムやアルゴリズムの理解など、専門知識が必要となります。
そのため、求人のノウハウがあまりなく、採用業務に人的資源をかけたくない場合には、運用を代行する打広告代理店に任せたほうが良いでしょう。もちろん、無料広告ということにはなりませんが、費用対効果を考えれば、スムーズに求めている人材を採用できる可能性が高くなります。
のように、indeedを利用のは比較的簡単にできますが、効果的な運用を行なうには、専門知識が必要です。広告代理店を利用することも視野に検討してみましょう。
引用元:船井総研・HRForce Indeed運用代行サイト
https://www.funaisoken.co.jp/lp/web_recruit#_ga
※広告費用のほかに、運用広告費の30%の料金が運用手数料としてかかります。
引用元:アドバ公式サイト
https://www.adva-webteam.com/indeed/
※広告費用のほかに、運用広告費の20%の料金が運用手数料としてかかります。